Windows Server コマンドプロンプトと、PowerShellの関連コマンド

日常

Windows Server コマンドプロンプトと、PowerShellの関連コマンド

Windows Server

Windows Serverは、Microsoft社が提供するサーバー向けオペレーティングシステムのファミリーであり、企業や組織のネットワーク基盤、データ管理、セキュリティ、仮想化など多岐にわたる業務を支えるために設計されています。以下に主要なポイントをまとめます。

1. 概要

  • 企業向け設計: 大規模なITインフラを構築するための多機能なOSで、ユーザー管理、データ共有、セキュリティ対策などを一元管理できます。
  • 歴史と進化: 初期のバージョンから最新のWindows Server 2022まで、業務ニーズに応じて機能やパフォーマンスが進化しています。

2. 主な機能

  • Active Directory Domain Services (AD DS): ユーザー認証やグループポリシーを通じて、組織内のアクセス制御を一元管理。
  • Hyper-V: 仮想化技術を利用して、複数の仮想マシンを同一ハードウェア上で効率的に運用可能。
  • リモートデスクトップサービス: 遠隔地からの管理や作業が可能となるリモートアクセス機能。
  • ファイルおよびストレージサービス: ファイル共有、データのバックアップ、災害対策などのストレージ管理機能。
  • Webサーバー機能 (IIS): ウェブサイトやWebアプリケーションのホスティングを実現。

3. エディションとライセンス

  • Standardエディション: 中小規模の環境に最適で、仮想化の利用が限定されている場合に向いています。
  • Datacenterエディション: 大規模な仮想化環境やデータセンター向けに設計され、無制限の仮想インスタンスが利用可能。
  • Essentialsエディション: 小規模事業者向けで、比較的シンプルな機能セットを持つライセンス形態。

4. 最新バージョンとその特徴

  • Windows Server 2022: 最新のセキュリティ機能やクラウド連携の強化、コンテナ技術のサポートなど、現代のIT環境に求められる機能が充実しています。
    ※導入環境に応じて、以前のバージョン(例:2019、2016)が選択されることもあります。

5. 利用シーンとメリット

  • 企業ネットワークの中枢: Active Directoryによる統合管理で、セキュアかつ効率的な社内ネットワーク運用が可能。
  • データセンターの構築: 高い信頼性とスケーラビリティを提供し、24時間365日の運用が求められるシステムに適応。
  • クラウドとのハイブリッド環境: Azureとの連携を含むクラウドサービスとの統合が進み、オンプレミスとクラウドのハイブリッド運用が実現。

1. ネットワーク関連コマンド

  • ipconfig
    ネットワークインターフェースのIPアドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどの情報を表示します。
    bash
    ipconfig /all
  • ping
    指定したホストに対してネットワーク接続が可能かを確認するためのコマンドです。
    bash
    ping example.com
  • tracert
    パケットが目的地まで到達する経路(ルート)を表示します。
    bash
    tracert example.com
  • netstat
    現在のネットワーク接続、ポートの使用状況、ルーティングテーブルなどを確認できます。
    bash
    netstat -an

2. サービスおよびシステム管理コマンド

  • sc
    サービスの状態確認、開始、停止、再起動などを管理するためのコマンドです。
    bash
    sc query "サービス名" sc start "サービス名" sc stop "サービス名"
  • tasklist / taskkill
    実行中のプロセス一覧を表示(tasklist)し、特定のプロセスを終了(taskkill)するために使用します。
    bash
    tasklist taskkill /PID [プロセスID] /F
  • shutdown
    システムのシャットダウン、再起動、ログオフなどを制御します。
    bash
    shutdown /s /t 0 ←即時シャットダウン shutdown /r /t 60 ←60秒後に再起動

3. Windows PowerShell

Windows PowerShellは、より高度なスクリプト機能やコマンドレットを提供し、Windows Serverの管理を自動化するために強力なツールです。以下は基本的な例です。

  • Get-Service
    サービスの一覧や状態を確認します。
    powershell
    Get-Service
  • Get-EventLog
    指定したイベントログの内容を表示します。
    powershell
    Get-EventLog -LogName System -Newest 100
  • Restart-Service
    サービスを再起動します。
    powershell
    Restart-Service -Name "サービス名"

4. Server Core環境の管理

Windows ServerのServer Coreインストールでは、GUIが提供されず、コマンドラインのみでの管理が行われます。

  • sconfig
    初期設定(ネットワーク設定、名前変更、Windows Updateなど)を対話形式で行うためのツールです。
    cmd
    sconfig

5. その他の便利なコマンド

  • net
    ユーザー管理、共有設定、プリンタ設定など多岐にわたるネットワーク関連の操作が可能です。
    cmd
    net user [ユーザー名] [パスワード] /add net share
  • wmic
    Windows Management Instrumentation(WMI)を利用して、システム情報を取得したり設定を変更したりするためのコマンドです。
    cmd
    wmic os get Caption, Version, BuildNumber