Db2コマンド一覧:詳細な使い方と例

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Db2コマンド一覧:詳細な使い方と例

Db2

IBM Db2(アイビーエム ディービーツー)は、IBMが開発したリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。クラウド、オンプレミス、ハイブリッドのいずれの環境でも導入でき、大規模なトランザクションや分析ワークロードをサポートします。

Db2の主な特徴は次のとおりです。

最新のデータタイプやワークロード、プログラミング言語をサポートする

Apache Icebergなどのオープン形式をサポートする

機械学習(ML)機能や生成人工知能(AI)に最適なIBM watsonxを統合する

ハイブリッド・デプロイメントへの移行時に継続的な可用性とゼロ・ダウンタイムを実現する

トランザクションの量や複雑さに関係なくパフォーマンスを発揮できるように構築されている

Db2は、Amazon Relational Database Service(RDS)から入手することもできます。Amazon RDS for Db2は、クラウド内でDb2のデプロイを簡単にセットアップ、運用、およびスケーリングできるようにします。

Db2のデータ・アクセスに使用する言語は、構造化照会言語(SQL)です。SQLは、リレーショナル・データベースのデータの定義と操作を行うための標準化された言語です。

Db2コマンド

Db2の操作に欠かせない主要なコマンドとその詳細な使い方を紹介します。各コマンドの実行例も掲載していますので、実践的に役立つ内容となっています。

1. 接続関連のコマンド

1.1 db2start

説明: DB2インスタンスを起動します。

使い方:

db2start

出力例:

SQL1063N DB2 インスタンスが正常に起動しました。

1.2 connect to

説明: 特定のデータベースに接続します。

使い方:

connect to SAMPLE

出力例:

SQL1060 データベース SAMPLE に接続しました。

補足: SAMPLEはDB2インストール時にデフォルトで作成されるテスト用データベースです。

1.3 disconnect

説明: 接続中のデータベースから切断します。

使い方:

disconnect SAMPLE

出力例:

SQL1060 データベース SAMPLE から切断しました。

2. データベース管理関連のコマンド

2.1 create database

説明: 新しいデータベースを作成します。

使い方:

create database MYDB

出力例:

SQL1054N データベース MYDB が正常に作成されました。

補足: データベース作成には十分なディスク容量が必要です。

2.2 backup database

説明: データベースをバックアップします。

使い方:

backup database MYDB to /backup

出力例:

SQL2539N バックアップが成功しました。

補足: /backup はバックアップファイルを保存するディレクトリです。

3. テーブル操作関連のコマンド

3.1 create table

説明: テーブルを作成します。

使い方:

create table EMPLOYEES (

ID INT PRIMARY KEY,

NAME VARCHAR(50),

SALARY DECIMAL(10,2)

)

出力例:

SQL0100N テーブル EMPLOYEES が正常に作成されました。

3.2 insert into

説明: テーブルにデータを挿入します。

使い方:

insert into EMPLOYEES (ID, NAME, SALARY) values (1, 'John Doe', 50000.00)

出力例:

SQL0400N 1行が挿入されました。

4. ユーザー管理関連のコマンド

4.1 grant

説明: ユーザーに権限を付与します。

使い方:

grant connect on database to user DBUSER

出力例:

SQL0500N ユーザー DBUSER に接続権限が付与されました。

4.2 revoke

説明: ユーザーの権限を取り消します。

使い方:

revoke connect on database from user DBUSER

出力例:

SQL0510N ユーザー DBUSER の接続権限が取り消されました。

5. トラブルシューティング関連のコマンド

5.1 list db directory

説明: システム内に存在するデータベース一覧を表示します。

使い方:

list db directory

出力例:

Database alias = SAMPLE

Database name = SAMPLE

Local database directory = /home/db2inst1

5.2 db2diag

説明: DB2診断ログを確認します。

使い方:

db2diag

出力例:

2024-12-12 15:30:00.123456+0900 LEVEL: Info

PID : 12345

MESSAGE : DB2サービスは正常に動作しています。

補足: db2diag は詳細なログ情報を確認する際に非常に便利です。

まとめ

これらのコマンドを適切に活用することで、Db2の管理や操作がよりスムーズになります。特に、テーブル操作やバックアップ関連のコマンドは日常業務で頻繁に使用されるため、ぜひ覚えておきましょう。

接続関連のコマンド

  • db2start:DB2インスタンスを起動する
  • db2stop:DB2インスタンスを停止する
  • connect to <データベース名>:データベースに接続する
  • disconnect <データベース名>:データベースから切断する
  • list applications:現在の接続状況を表示する
  • terminate:クライアントセッションを終了する

データベース管理関連のコマンド

  • create database <データベース名>:データベースを作成する
  • drop database <データベース名>:データベースを削除する
  • backup database <データベース名>:データベースをバックアップする
  • restore database <データベース名>:データベースをリストアする
  • get db cfg for <データベース名>:データベースの設定を表示する
  • update db cfg for <データベース名>:データベース設定を更新する

テーブル操作関連のコマンド

  • create table <テーブル名>:テーブルを作成する
  • drop table <テーブル名>:テーブルを削除する
  • insert into <テーブル名>:データを挿入する
  • update <テーブル名>:データを更新する
  • delete from <テーブル名>:データを削除する
  • select * from <テーブル名>:データを取得する

ユーザー管理関連のコマンド

  • create user <ユーザー名>:新しいユーザーを作成する
  • drop user <ユーザー名>:ユーザーを削除する
  • grant <権限> to <ユーザー名>:ユーザーに権限を付与する
  • revoke <権限> from <ユーザー名>:ユーザーの権限を取り消す

トラブルシューティング関連のコマンド

  • list db directory:データベース一覧を表示する
  • diaglevel:トレース情報のレベルを確認する
  • db2diag:DB2診断ログを確認する
  • list active databases:アクティブなデータベースを表示する
  • list tables:テーブル一覧を表示する