PowerShellの基本コマンドとよく使うコマンド解説
PowerShellはWindowsに標準搭載されている強力なコマンドラインツールであり、スクリプトの自動化やシステム管理に役立ちます。この記事では、PowerShell初心者向けに基本的なコマンドやよく使うコマンドを紹介します。
1. PowerShellの基本
PowerShellは従来のコマンドプロンプト（cmd）とは異なり、オブジェクトベースのシェルです。そのため、コマンドの結果として文字列ではなくオブジェクトを扱うことができます。
起動方法: Windowsのスタートメニューから「PowerShell」と検索して起動
バージョン確認: 以下のコマンドで現在のバージョンを確認できます。
$PSVersionTable.PSVersion2. 基本コマンド
2-1. ファイル・ディレクトリ操作
現在のディレクトリを表示:
Get-Locationディレクトリを移動:
Set-Location <パス>
# 例: Set-Location C:\Usersディレクトリ内のファイル一覧を表示:
Get-ChildItem新しいディレクトリを作成:
New-Item -ItemType Directory -Path <フォルダ名>
# 例: New-Item -ItemType Directory -Path NewFolderファイルを作成:
New-Item -ItemType File -Path <ファイル名>
# 例: New-Item -ItemType File -Path example.txt2-2. ファイルの内容を操作
ファイルの中身を表示:
Get-Content <ファイル名>
# 例: Get-Content example.txtファイルに文字列を追加:
Add-Content <ファイル名> "<追加するテキスト>"
# 例: Add-Content example.txt "Hello, PowerShell!"ファイルに文字列を上書き:
Set-Content <ファイル名> "<上書きするテキスト>"
# 例: Set-Content example.txt "New Content"3. システム情報を確認するコマンド
システム情報を表示:
Get-ComputerInfoプロセスの一覧を表示:
Get-Process特定のプロセスを終了:
Stop-Process -Name <プロセス名>
# 例: Stop-Process -Name notepad4. ネットワーク関連のコマンド
IPアドレスを確認:
Get-NetIPAddressネットワーク設定を確認:
Get-NetIPConfiguration5. その他便利なコマンド
クリップボードにコピー:
<コマンド> | Set-Clipboard
# 例: Get-Content example.txt | Set-Clipboardコマンドの実行結果をCSVファイルに保存:
<コマンド> | Export-Csv <ファイル名> -NoTypeInformation
# 例: Get-Process | Export-Csv processes.csv -NoTypeInformationコマンドの履歴を表示:
Get-History6. コマンドレットのヘルプを確認
PowerShellには多くのコマンドレットがあり、それぞれの詳細は以下のコマンドで確認できます。
Get-Help <コマンドレット名>
# 例: Get-Help Get-Processヘルプ情報をもっと詳細に知りたい場合は以下を実行します。
Get-Help <コマンドレット名> -Detailed7. スクリプトの作成と実行
PowerShellスクリプトを作成し、自動化を進めることができます。
スクリプトの作成: 任意のテキストエディタで.ps1拡張子のファイルを作成。
スクリプトの実行:
.\スクリプト名.ps1
# 例: .\example.ps1スクリプト実行時にエラーが出る場合は、実行ポリシーを変更します。
Set-ExecutionPolicy -Scope CurrentUser -ExecutionPolicy RemoteSignedまとめ
PowerShellは、単純なファイル操作からシステム管理、ネットワーク設定まで多岐にわたる操作を簡単に実行できます。今回紹介したコマンドを参考に、まずは基本操作をマスターしてみてください。
